スマホで再生している動画を録画したいときがあります。
録画方法には、手軽に利用できる画面録画機能と、PCにキャプチャーボードを取り付けて高画質で録画する方法があります。
1.画面録画の特徴
・標準機能として搭載されているので簡単に起動して録画でき、動画ファイルとして保存できます。
・録画制限があり、著作権保護(DRM)のかかった動画配信サービス(Netflix・Amazon Primeなど)は録画できない仕様になっています。
・録画中は通知や通話が入ると映り込む場合があります。
2.PCキャプチャーボードによる録画の特徴
・高画質録画が可能
HDMI出力を経由するため、スマホ画面をそのままフルHDや4Kでキャプチャできる。
スマホの画面録画機能より画質・ビットレートが安定しやすい。
・長時間録画に強い
スマホの内部ストレージ容量や発熱制限に左右されにくく、PC側のストレージに直接保存できる。
ライブ配信や数時間に及ぶゲームプレイ録画にも向いている。
・録画制限が少ない
スマホの画面収録機能では著作権保護(HDCP)やアプリの制限で録画できないケースがありますが、キャプチャーボード経由なら回避できる場合があります。
ただしHDCP対応映像(動画配信サービスや地デジなど)は録画不可です。
・PCで同時編集・配信が可能
キャプチャーソフトを使えば、録画しながらOBSなどで配信・加工ができる。
音声のミックスや字幕の挿入など柔軟な編集が可能。
・接続や機材準備が必要
HDMI出力に対応したスマホ(または変換アダプタ)が必要。
キャプチャーボードとPCの性能次第で録画品質や安定性が変わる。
3.スマホ画面録画 vs PCキャプチャーボード録画
| 項目 | スマホ画面録画(内蔵機能) | PCキャプチャーボード録画 |
|---|---|---|
| 画質 | スマホ性能に依存(最大フルHD程度が多い) | フルHD〜4K、ビットレートも安定 |
| 録画時間 | ストレージ容量・発熱で制限あり | PCストレージ依存で長時間録画可能 |
| 録画制限 | アプリ・著作権保護(HDCP)で制限されやすい | HDCPコンテンツは録画不可だが制限は少なめ |
| 編集・配信 | 録画後にスマホアプリで編集 | 録画と同時にPCで編集・配信可能(OBSなど) |
| 操作の手軽さ | ワンタップで開始でき簡単 | 機材接続・ソフト起動が必要 |
| コスト | 無料(スマホ機能内蔵) | キャプチャーボード・HDMIアダプタなどの購入が必要 |
| 用途に向く場面 | 短時間・手軽な録画、SNS投稿 | 高画質・長時間録画、配信、編集重視 |
4.スマホ動画を標準機能を使い画面録画
iPhoneの場合
iOS 11以降なら標準で画面収録機能あります。




コントロールセンターに画面収録ボタンが見つからない場合は、画面の左上の「+」ボタンをタップして、画面収録ボタンを追加します。
◎の録画ボタンをタップ(カウントダウン後に録画開始)
停止すると「写真」アプリに動画保存
Androidの場合
多くの機種に標準で「画面録画」機能があります。
画面上部をスワイプ → クイック設定パネルに「スクリーンレコード」「画面録画」があればそれをタップ。
ない場合 → AZ Screen Recorder や XRecorder などのアプリを利用できます。
iPhoneで画面録画してみました。
You Tube、 Instagramの動画は録画できました。
You Tube動画
Amazon Prime Video、Netflixはやはり録画できません。

5.スマホ動画をPCキャプチャーボードで録画
キャプチャーボードは下記ボードを使用しました。
「Live Gamer HD 2(型番:C988)」は、1080p/60fps録画・配信に対応したPC内蔵型のキャプチャーボードです。家庭用ゲーム機、スマホゲーム(iPhoneなど)、ビデオカメラ、PCゲームなど、様々なゲーム機やデバイスに対応しています。HDMI出力のビデオカメラを接続すれば、ビデオカメラの映像をリアルタイムで配信することも可能です。映像ソース機器とキャプチャーボードを搭載したPCをHDMIケーブル一本で接続するだけなので、配線や設置がとても簡単です

自作ディスクトップPCに取り付けました。

ソフトをインストールします。
公式サイトにアクセスします。
ダウンロードを選びます。

RECentral、およびAVerMedia Engineをダウンロードします。

ダウンロードしたEXEファイルをダブルクリックします。
画面を順に進めていきます。
インストールが完了します。
スマホとキャプチャーボードを接続します。
iPhone:Apple 純正 USB-C Digital AV Multiportアダプタが必要です。

Androidスマホ:USB Type C HDMI アダプタ
iPhoneでも使えます。

接続構成図

RECentralを起動します。
③Live Gamer HD2が認識されています。
スマホの画面は表示されていません。
表示するにはHDCP OFFの設定にする必要があります。

メインメニューについて説明します。
①ファンクションダイヤル
「キャプチャ/ストリーム」、「メディア共有」、「設定」の3つの機能を切り替えます。
②キャプチャモード
2つのモードを切り替えます:シングルモード、マルチモード
シングルモードを選んでいます。
③ソース
ソースを選択/追加/設定/削除します(デバイスのキャプチャ、 webカム、PC画面、ビデオ、画像、テキスト、 web ページなど)。
デバイスのキャプチャーを選んでいます。
④前view ウィンドウ
ソースのビデオ画面を表示します。
⑤録音/ストリーミング
「録画」または「ストリーミング」に切り替えて、録画/ストリーミング設定を実行します。
⑥キャプチャボタン
・記録/ストリーミングの開始/停止
・ライブ編集を保存
・スナップショットを撮る
⑦ソースボリュームの調整
・マイク音の録音音量を調整するか、ミュートのオン/オフを切り替えます。
・ソースサウンドの録音音量を調整するか、ミュートのオン/オフを切り替えます
・ソース音の再生音量を調整するか、ミュートのオン/オフを切り替えます。
⑧オーディオミキサー
ソースとマイクのサウンドのミキシングを設定します。
⑨フルスクリーンに切り替えます。
⑩CPUとGPUの使用率、およびソースのFPS値を表示します。
⑪・ライトモードと通常モードを切り替えます
・ウィンドウを最小化/最大化(フルスクリーン) view)タスクバー内
・RECentralを終了します
HDCPをOFFにします。
①の設定(歯車)をクリックします。
キャプチャーデバイス「Live Gamer HD2」→「HDCP」→「オフ」にします。

DHCPオフによりiPhoneの画面が表示されました。

You Tube動画は録画できました。
NetFlix配信番組は録画できました。

Amazon Prime Video配信番組は録画できません。

このキャプチャーボードは録画、配信に主に使われていますが今回はスマホの録画に拘ってみました。
ノートPCの場合は外付けキャプチャー機器で対応できます。
以上