バッテリーを使用して5年半が経過しました。
この間、私はバッテリーを定期的に充電し、充電量を常に100%に保つよう心がけてきました。
2022年11月17日に投稿した「自作した車バッテリー充電器で3年以上使っても充電量100%」を参照下さい。
ところが最近、充電量が90%で止まるようになりました。バッテリーはまだ使用可能な状態ですが、突然に使用できなくなる可能性もあるため、自分で交換してみることにしました。
少し難易度が高かったですが、じっくりと検討した末、車載コンピューター(ECU)にバッテリーの情報をコーディング(Coding)することに挑戦しました。
ECU(Electronic Control Unit)とは車両のあらゆるシステムを制御する装置の総称です。
コーディング(Coding)とは、レジストレーション、アダプテーションとも言い、車のコンピューター(ECU)を書き換える作業のことになります 。
ゴルフ7のバッテリーはアイドリグストップ対応の高性能なものが使用されており金額も高くなっています。
ディラーで交換してもらうと工賃を含めると自分で交換する費用の3倍程となります。
ゴルフ7バッテリー適合サイズ
サイズはL3の規格となっていますのてこのサイズに合ったものを購入します。
L3規格:長さ:278mm 幅175mm 高さ:190mm
バッテリー性能
バッテリの性能はバッテリーに表示されています。

元々取り付けられていた純正バッテリーです。性能は69Ah(アンペアアワー)CCA680A(アンペア)のEFBバッテリーです。
CCA (Cold Cranking Ampere)とは、コールド・クランキング・アンペアの略で、そのバッテリーにエンジンを始動させる能力がどれだけあるかを測る性能基準値です
EFB(Enhanced FloodedBattery)バッテリーとは液式の高性能バッテリーでアイドリングストップ車などに使用されています。
メーカー名とシリアル番号
QRコードが書かれているラベルに記載されています。
メーカーはサプライヤーコード3桁となっております。
現在使用しているのはBANNER(BA2)でオーストリアバッテリーブランドです。
交換するバッテリーはBOSCH(Z5G)で定評のあるドイツのバッテリーブランドです。
バッテリーメーカーのサプライヤーコードです。
「BANNER:BA2」「VALTA:VAO」「BOSCH:Z5G」「EXIDE:TU3」「MOLL:MLA」「JCI:JCB」
「BOADING:5DO」「AKUMA:UM5」
シリアル番号は10桁です。
コーティングで必要となります。

最近の大きな電気を消費する車にはほとんど純正採用されるようになっているAGM(Absorbed Glass Mat)バッテリーがあります。
高吸収性ガラスマットバッテリー。 スポンジ状のガラスマットにバッテリー液を吸収させた構造のバッテリーです。
AGMバッテリーはEFBバッテリーに比べて高価格ですが性能は大きくなっています。
以上検討した結果バッテリーは純正品に近いBOSCHを選びました。
部品番号 BLE-70-L3

バッテリー容量:70Ah CCA:650A

バッテリー交換時の注意
エンジン停止中でもバッテリーは、車両のメモリー情報(時計やカーナビ、オーディオ、クルマのコンピューターの学習機能)を保持しています。
交換時メモリー情報が失われないよう、メモリーバックアップ用のバッテリーを使用しました。
メモリーバックアップを使用しないとバッテリー交換後にメモリー情報に応じた修復操作が必要となります。
今回使用したもの
カーメイト メモリーキーパー USB
OBDIIコネクター給電仕様 車のメモリー・各種設定消失防止に! SA203 ブラック
USBに手持ちのモバイルバッテリー(別売)を接続し給電します。

モバイルバッテリーです。

メモリーバックアップの方法
バックアップ用のバッテリーSA203は運転席足元にあるOBDカプラーに接続します。

SA203にモバイルバッテリーを接続します。

接続すると赤いランプが1個点灯します。
SA203を運転席足元にあるOBD(後述)カプラーに接続します。


赤いランプ2個が点灯したら接続OKです。
この状態でバッテリーを交換します。
バッテリーの取り外し
①ナット10mmを緩めてバッテリーマイナス端子を外します。
②ナット10mmを緩めてバッテリープラス端子を外します。
③ボルト13mmを緩めてバッテリーステーを外します。

バッテリーの取り付け
バッテリーを交換して、逆の手順で取り付けます。
取り付け完成しました。

これでバッテリー交換作業は終わりです。
次にバッテリーコーディングはVCDSツールを使用します。
自動車にはコンピューター(ECU)が搭載されており、さまざまなデータを電子制御しています。
OBD Ⅱ(On Board Diagnostics)とはECU内部に搭載された故障診断機能です。
VCDS(VAG-COM Diagnostic System)は、フォルクスワーゲンとアウディの車両専用のコンピューター診断ツールで自動車の診断用コネクターOBD Ⅱ コネクターに接続して記録されたデータを読み取ります。
このツールはソフトウェアとPCとOBD2用専用ケーブル(PC側はUSB)が構成上必要です。

ソフトウェアライセンスはケーブルに付与されており正規ケーブルはライセンス込みで数万円します。
正規品のVCDSを個人が1台の車両に利用する際には、コスト面で割に合いません。
そのため、互換性のある非正規のケーブルを使用することにしました。
ケーブルとソフトウェアはセットとなっており、ヤフオクで購入しました。
¥5000程で出品されています。
購入に当たっては自分の車種に対応しているか、慎重に選んでください。
注意すべき点はソフトウェアの更新をするとケーブルが使用不可になるのでソフトウェアの更新はしないでください。更新を防ぐためインターネットを切断してください。
ケーブルと共に、VCDSソフトのインストール方法とマニュアルのURLが送られてくるので、それに従いパソコンを設定します。
PCの設定が完了したらVCDSソケットをOBDに接続します。

VCDSを起動します。
「OPTION」をクリックします。

「Test」をクリックします。

以下で問題ありません。

次にバッテリーのコーデイングをします。
メインメニューに戻り、「Select」をクリックします。

「19-CAN Gateway」をクリックします。

「Adaptation-10」をクリックむします。

矢印部をプルダウンしてバッテリー関連のChannelを選択します。

battery capacity:バッテリーの容量のチャンネルを選択します。

69Ahから70Ahに変更しました。
変更後Do Itをクリックします。

次にbattery technology:バッテリー種類を選択します。

純正と同じ「EFB」のままで設定を変える必要はありません。

次にbattery manufacture:製造メーカーを選択します。

Battery manufacture製造メーカーを記入します。
BOSCHのメーカーコードはZ5Gです。
入力後「Do It」をクリックします。

次にBattery Serial Number:シリアル番号を入力します。

シリアル番号は2222222222なっており新しいバッテリーはシリアル番号が記載されていないことから3333333333としました。
変更後「Do It」をクリックします。

以上です。